環境光(地明かり)のいたずら

今日は「環境光のいたずら」と題して少し書いてみます。

最近窓辺の自然光を活かしたライティングが多くなって来ました。そんな中でデジカメの高感度特性を活かした撮影等も結構見受けられます。

従来のストロボライティングでも光量を目一杯下げ、レンズの開放絞りで撮影するよう指導される方々も出て来たり、そういった撮り方も流行っているようです。

今まではスタジオライティングも光量をたっぷり出していたためISO160 F8〜F11位での撮影が一般的でしたが最近のようにISO200〜400F2.8〜F1.2等の絞りを使用しているとライトコントロールも環境光を無視出来なくなってしまいました。

思わぬちょっとした光が画面に影響してきます。

上の写真はONEライト撮影です。

キーライトは90センチ程のオクタボックスでこれにグリッドを付けて背景に光が届かないようにしています。光量は1/128に下げています。

余談ですが、この機種は1/256 2,5Wsの出力まで1/10刻みで下げる事が出来ます。

背景は環境光(ここでは定常光としての天井へ取り付けられた蛍光灯)の影響が最も多い。

上の写真のシャッタースピードの変化による背景の明るさの変化はとなりの部屋の蛍光灯照明の影響です。

殆ど影響しないと思っていましたが、さすがに1/50以下になると影響が出て来ます。

今度はスタジオに蛍光灯の照明を入れてみます。

背景の白バックの上でアンビエントライトを測定するとISO400 1/60 F2,0 5と表示されます。

最初の写真と同じ設定で撮影しました。

結果は1/200でも歴然と差が出ています。

ここで、もう一つ注意すべき事は色被りも出てしまっている事です。

まして、バックグラウンドにライト等無理かも知れません。

こうした事がスタジオ内でも出る可能性が高くなります。

高感度で開放絞りがお好きな方は「環境光のいたずら」にもご注意下さい。

今回の撮影状況の写真を参考のため掲載しておきます。

 

 

ブログ記事を読まれた方は下の「花火の絵」「扇風機の絵」をクリックしてこのブログを応援して下さい。

よろしくお願いいたします。

コメントをお書きください

コメント: 2
  • #1

    くらとも (火曜日, 05 8月 2014 11:02)

    隣の部屋の蛍光灯照明が影響するんですね。ちょっと驚きでした。
    とても参考になりました。ありがとうございます。

  • #2

    kanetomo-photo (火曜日, 05 8月 2014 11:10)

    通常、仕事ではスローシャッターは殆ど使用しませんが、逆にアンビエントライトを利用して使う事はあります。そうした場合、もう少しスローシャッターを使う事になると思いますが、何れにしてもスタジオのアンビエントライトも把握しておいた方が良いと思います。