シャローフォーカスとコサイン誤差

最近の好みは広角系のレンズ。

上の写真は5Dmk3にシグマのf20mmF1.4のレンズ、スナップ撮影ではかなり近くに人物を置き撮影する事が増えてきました。

そこで、長い玉ではあまり気にならなかったコサイン誤差について簡単なテストをしてみましたのでご覧ください。

コサイン誤差とは主に中央一点でピントを合わせその後レンズを振って撮影する時に起こるピントのずれのことです。(中央一点に限りませんが、ピント合わせ>>フォーカスを固定してままレンズを振ってフレーミングする場合に起こるピントのズレ)

このコサイン誤差は近距離撮影で振り幅が大きいほどピントのズレ幅が大きくなります。

それでは簡単な実験をしてみます。

まず、T字型のスケールを用意します。手前に伸びるほうは長さ1000mm、面中央水平方向は2000mmの長さのものを用意しました。

手前1000mmの所へカメラのセンサー面が来るようにセット、フルサイズf=20mmだとこの距離で中央部左右に1800mmが入ります。

この状態でT字の交点部分(中央の黒いテープ部分)に中央一点でピントを合わせます。

ピントの状態がよくわかるようにメジャーの下に新聞紙を広げておきます。

中央の赤い四角の箇所にピントを合わせると新聞紙の赤い楕円の部分を結んだ赤い線上にピントが合います。(実際の撮影した画面からピントの合ったところへ赤い楕円の印を入れてそれらを直線で結んでいます。撮影絞りは開放のF1.4です。)

そして半押しピント固定のままレンズを左下方向へ振ります。(赤い四角が人物の目と仮定しますと人物を画面の右上の方へ配置することになります。

するとピントの位置が赤い四角(目の位置)からずれてしまいます。

実際のピントの合った位置を新聞紙の上の文字を見ながら結んでいくと写真の赤線の状態になります。

撮影者がレンズを左下に振っただけで最初にピントを合わせた赤い四角の位置から後方へ約200mmもピントが移動したようになりました。

今度は逆に右下に振ってみると・・・

ほとんど同じように後方へピント位置が移動してしまいました。

これがコサイン誤差、中央一点でピントを合わせ、フレームを変えるときに起こる恐ろしい現象なのです。(私はよく振りますのでこの現象には悩まされて来ました。)

シャローフォーカスと明るいレンズの組み合わせ、近距離撮影の場合振り幅やレンズの焦点距離によってずれ幅がかなり変わって来ます。(瞳フォーカスでロックオン出来るカメラが欲しい!)

皆さんご注意ください!

 

 

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